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岩瀬犬田事務所

〒309-1227 桜川市(旧岩瀬町)犬田831番地ほか
TEL.FAX 0296-75-2781
 
遺跡名
調査期間
主な遺構
主な遺物
犬田神社前遺跡 平成17年4月〜平成17年9月 弥生時代,古墳時代,奈良時代,平安時代など 竪穴住居跡,土坑,溝跡,井戸跡など 弥生土器,土師器,須恵器土製品,石製品など
青木北原遺跡
平成17年7月〜平成17年8月 弥生時代,古墳時代,平安時代など 竪穴住居跡,土坑,
井戸跡など
弥生土器,土師器,須恵器など
*主な時代をクリックすると年表がでます。
 

犬田神社前遺跡 (いぬだじんじゃまえいせき)


平成17年9月の調査状況

 
4月中旬より調査を始め,竪穴住居跡126軒,掘立柱建物跡2棟,土坑381基,溝跡17条,井戸跡36基を確認し,9月に調査を終了しました。当遺跡は,平成14年度から調査がはじめられ,今回で第3次の調査となりました。
竪穴住居跡は,弥生時代から平安時代にかけてのもので,このうち弥生時代の住居跡は,9軒です。中心となるのは古墳時代の中期から平安時代までで,その間集落は途切れることなく継続していたようです。
古墳時代後期から平安時代の住居跡のカマドのつくりを見てみると,粘土や黒褐色の土で作られたもの,切石や甕(かめ)を竈(かまど)の両側に埋め込んだものなど,時期によって作り方が変化していることがわかりました。
 
両袖部を土師器の甕で補強した竈の様子です。
調査終了した竪穴住居跡の様子です。 
何軒も重なり合っています。

平成17年6月の調査状況

 
4月中旬より調査を始め,現在までに竪穴住居跡46軒,土坑125基,溝跡5条,井戸跡5基の調査を終了しました。弥生時代後期では,1辺が7mもある大形の住居跡がありました。古墳時代中期(5世紀前半)の竪穴住居跡では,炉が4箇所,貯蔵穴が2箇所確認されたものもあります。貯蔵穴の周りには,大きく盛り上げられた高まりがありました。その中からは,小形の甕や坏などが多数出土しました。また,平安時代の竪穴住居跡の竈(カマド)からは,石の支脚の上に据えられていたと思われる土師器の甕が,横にたおれて出土しました。
 
竈(カマド)から支脚と甕が出土した様子
貯蔵穴から小形の甕や坏が出土した様子

平成17年4月から5月までの調査状況

 
犬田神社前遺跡の調査を再開しました。ここの調査は平成13・15年度にも行われ,今年度は遺跡の西部を調査します。4〜5月は遺跡の一番西側の調査を行いました。古墳(こふん)時代の中ごろの竪穴住居跡からは,土師器(はじき)という土器がたくさん出土しました。これらの中には赤(せき)彩(さい)(表面をベンガラなどで赤く塗ったもの)されているものもあります。またこの時期には茨城ではまだ作られていない須恵器(すえき)という土器も出土しており,他の地域との交流があったことを示しています。平安時代の竪穴住居の竈(かまど)では,こわれにくいようにねん土の中に石を入れたものもありました。
 
他の地域との交流を示す須恵器
石を使っている竈
 

青木北原遺跡(あおききたはらいせき)


平成17年8月の調査状況

 
7月上旬より調査を始め,竪穴住居26軒,土坑44基,溝12条の調査の調査を終了しました。
古墳時代中期(5世紀)の竪穴住居跡では,1辺が9mもある大形の住居がありました。炉が1か所あり,床面が硬くしまったところは炉の周りにわずかに確認できました。
奈良時代の竪穴住居跡では,遺物がたくさん出土しました。そこでは,犬田神社前遺跡で出土した鉢と似ている須恵器の鉢が出土しました。

 
一辺が9mの住居跡の様子  
住居跡から鉢や坏が出土した様子
 
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