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坂東岩井事務所

〒306-0605  坂東市大字馬立字竹ノ下673-1

TEL/FAX  0297-36-2113

 
遺跡名
調査期間
主な遺構
主な遺物
馬立原西遺跡 平成25年1月〜3月 縄文時代,室町時代,江戸時代 竪穴住居跡,掘立柱建物跡,井戸跡,溝跡,道路跡,土坑,ピット群

土師器,土師質土器,瓦質土器,陶器

*主な時代をクリックすると年表が出ます。
 

馬立原西遺跡(まだてはらにしいせき)[ご案内マップ]


平成25年2月の調査状況

  1月から馬立原西遺跡の調査を開始しました。国道354号バイパス整備事業に伴う調査で,調査面積は1,503?です。当遺跡は坂東市中央部を南流する江川左岸の標高14〜15mの台地縁辺部に立地しています。当遺跡の東側には馬立原遺跡,江川を挟んだ西側には奈良時代の鍛冶工房跡が見つかった宮内遺跡が隣接しています。これまでの調査で,近世の屋敷跡と考えられる掘立柱建物跡や粘土貼土坑,井戸跡などを確認しました。今後の調査で,詳しい時期や性格を明らかにしていきたいと考えています。
 
南北軸と東西軸の柱間が違っている
掘立柱建物跡。
白色粘土が貼り付けられていた土坑
 

 
遺跡名
調査期間
主な遺構
主な遺物
宮内遺跡 平成24年4月〜12月 古墳,奈良,平安,江戸 竪穴住居跡,鍛冶炉跡,道路跡,溝跡,井戸跡,墓壙,地下式坑,土坑

土師器,須恵器,土師質土器,陶器,土製品,石器,石製品,鉄器,銭貨

*主な時代をクリックすると年表が出ます。
 

宮内遺跡(みやうちいせき)[ご案内マップ]


現地説明会に多くの方々が訪れました 2013.2

  2月23日(土)に現地説明会を開催しました。当日は,強風にもかかわらず140名を超える方々が見学に訪れてくれました。奈良時代の鍛冶工房跡では,作業用の穴と鍛冶炉の使用状況の説明に聞き入る姿が見られました。当時の坂東市岩井地区の風景に思いをはせた方も多かったと思います。  

また,鍛冶関連遺物や土器,銭貨の説明では,武蔵国で広く流通していた土器をはじめ,墨書土器,念仏銭,江戸時代の陶器などに興味を持たれる方が多く,感嘆の声や質問などが飛び交っていました。  
短い時間でしたが,多くの方々が坂東市の歴史と人々の営みを垣間見ることができたと思います。

 
鍛冶工房跡の説明の様子
遺物の説明から思いをはせる参加者
 

坂東岩井事務所(宮内遺跡)発掘調査現地説明会のお知らせ

  国道354号岩井バイパス整備事業に伴い平成24年4月から調査している宮内遺跡の現地説明会を開催します。当遺跡では,古墳時代から近世にかけての遺構を確認しています。現地説明会では見つかった遺構と遺物を紹介します。皆様のご来場をお待ちしております。
 
1日時
平成25年2月23日(土) 午後1時30分説明開始  (午後3時終了予定)
2場所 宮内遺跡 坂東市大字岩井字早内前852-1番地ほか[ご案内マップ]
3調査の概要 宮内遺跡は坂東市のほぼ中央に位置し,江川の右岸で標高約10〜18mの江川に向けた緩斜面部に立地しています。  

今回は17,044?を対象に,古墳時代から平安時代にかけての竪穴住居跡38軒,奈良時代の掘立柱建物跡,鍛冶工房跡などの調査を行いました。鍛冶工房跡は3か所見つかり,同じ場所で繰り返し操業していたことが分かりました。緩斜面の地形と風向きを利用した鍛冶工人たちの姿が目に浮かぶようです。また,室町時代の井戸跡からは,武蔵型と常陸型の内耳鍋や古瀬戸の陶器なども出土しており,地下式坑や方形竪穴遺構を含め,平安時代以降も注目すべき遺跡です。
4問い合わせ先 公益財団法人茨城県教育財団
埋文企画管理課   TEL 029-225-6587
境東事務所 TEL 0280-87-5890
5その他 当日の問い合わせは坂東岩井事務所にお願いします。
小雨決行。
駐車場は宮内遺跡西側と保健センターに用意してあります。
 
 
鍛冶炉の掘り込みの様子
出土した遺物
 

平成25年1月の調査状況

  今回の調査で竪穴住居跡38軒,土坑約600基,掘立柱建物跡15棟,井戸跡17基,地下式坑14基などが見つかり,古墳時代から江戸時代までの1,000年以上にわたり人々が生活していた場所であることが分かりました。

その中でも,奈良時代の竪穴住居跡が17軒と最も多く,鍛冶工房跡が3か所見つかりました。鍛冶工房跡は全て緩斜面に位置しており,鍛冶炉と作業用の穴がセットで確認できました。また,桁行5間,梁行2間の東西棟をはじめとする掘立柱建物跡が密集している区域があり,居住区域や作業場とを分けた集落の様相がみられます。今後,当時の猿島郡石井郷の集落を知る手がかりとして,検討を重ねながら報告書にまとめていきます。

 
鍛冶工房跡の作業用の穴から出土した羽口
奈良時代の掘立柱建物跡
 

平成24年7月の調査状況

  表土除去が終わり,県道20号線沿いの調査区から順次調査を進めています。現在までに竪穴住居跡(古墳時代4軒,奈良時代2軒,平安時代3軒など)や近世の墓壙42基などを調査しました。竪穴住居跡からは土師器や須恵器が出土し,昔の生活の様子を垣間見ることができます。  

第1号鍛冶炉跡は,直径が約80?の円形で深さが約30?です。底面からは羽口(製鉄や鍛冶の際に使う,ふいごの送風口)の破片や鉄滓などが出土しました。当地での製鉄の歴史を解明する大きな手がかりになりそうです。今後,周辺にも鍛冶炉などがないか念入りに調査を進めていく予定です。

 
第1号鍛冶炉跡遺物出土状況
第1号鍛冶炉跡実測状況
 

平成24年4月の調査状況

  国道354号岩井バイパス整備事業に伴い,宮内遺跡の発掘調査を4月から始めました。当遺跡は平成22年度にも当財団が調査を行い,古墳時代から平安時代までの竪穴住居跡64軒を確認しています。今回の調査区は県道20号線を挟んだ西側の17,044?が対象で,現在は表土除去と並行しながら遺構確認と遺構調査を行っています。

前回の調査では,8世紀中葉から後葉にかけての住居跡を中心に約135?の鉄滓(製鉄作業の時にできるゴミ)が出土していることから,製鉄や鍛冶に関わる人々が生活していたことが分かっています。今回の調査では,当時の鉄に関わる遺構が確認できることを期待しています。

 
遺構確認作業 
県道20号線沿いの調査区
 

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