島名境松遺跡
しまなさかいまついせき
主な時代 | 縄文時代 |
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島名境松遺跡出土の深鉢
date on: 2024.05
今月のイチオシは、つくば市の島名境松遺跡の土坑から出土した縄文時代後期初頭(約4,000年前)の深鉢です。
口径41.6cm、高さ58.1cm、底径7.9cmの大型品で、当遺跡から出土した縄文土器の中で最も大きなものです。口縁部は緩やかな波状で、胴部の上位でくびれ、底部が小さくすぼむ、優美なプロポーションをしています。
この深鉢は、注(ちゅう)口(こう)土器とともに出土しました。深鉢内部の土をフルイにかけた結果、炭化したクリの実とオニグルミの殻片、炭化したクリの樹木片を検出しました。
なぜ、深鉢と注口土器は土坑に埋められたのでしょうか。また、どうして深鉢の中にクリの実とオニグルミの殻片を入れたのでしょうか。謎は深まるばかりです。
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島名境松遺跡出土の深鉢