東田中遺跡
ひがしたなかいせき
調査員のイチオシ
| 主な時代 | 縄文時代 |
|---|
東田中遺跡出土の翡翠の垂飾
date on: 2026.08
今月のイチオシは、石岡市の東田中遺跡から出土した縄文時代中期中葉から後期前葉(約5,000~4,000年前)の翡翠(ひすい)の垂飾(たれかざり)です。
垂飾とは、紐を通して首にかけるアクセサリーで、素材として石・土・骨・貝が用いられます。この垂飾の素材である翡翠は、茨城県内では採れず、日本列島では新潟県糸魚川流域や富山県宮崎・境海岸などの限られたところでしか産出しない希少な石です。青緑色と白色の濃淡が目に映え、身に着ければひときわ目を惹いたと思われます。
ところで、この垂飾には、紐を通すために直径5mmほどの穴が空いていますが、翡翠はナイフで傷をつけられず、鉱物の中でもとりわけ割れにくい固い石です。金属のドリルがまだ存在しない縄文時代では、穴をあけるのに大変な手間と時間がかかったことでしょう装飾品に対する縄文人の想い入れの強さが感じ取れる一品です。
-

東田中遺跡出土の翡翠の垂飾
東田中遺跡出土の土偶
date on: 2026.06
今月のイチオシは、石岡市の東田中遺跡から出土した縄文時代中期中葉(約4,500年前)の土偶です。
この土偶は、頭頂部が楕円形でくぼむ、いわゆる河童形(かっぱかた)土偶と呼ばれるものです。左腕と下半身は欠損していますが、顔面・右腕・右胸部は良好な状態で残っています。現存長は4.6cmで、同時代の土偶の中でも小型です。弧状の眉と鼻は連結させた隆帯で表現しています。耳は欠損していますが、貫通孔が確認できます。
この土偶は、どんな願いをこめて作ったのでしょうか。縄文人の祈りと芸術のセンスを感じさせる一品です。
-

東田中遺跡出土の土偶