八反遺跡
はったんいせき
| 所在地 | 茨城県日立市国分町3丁目25ほか |
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| 立地 | 日立市中央部、太平洋岸の標高22m前後の海岸段丘上 |
| 調査期間 | 2022年4月1日~7月31日 |
| 調査面積 | 1,569㎡ |
| 主な時代 | 奈良時代平安時代 |
| 主な遺構 | 土師器(坏・甕・甑)、須恵器(坏・蓋・長頸瓶・短頸壺・甕)、陶器(碗)、土製品(紡錘車・支脚)、石器・石製品(石鏃・砥石・紡錘車・支脚)、鉄製品(刀子・釘・鎌)、自然遺物(馬歯・カキ殻) |
| 主な遺物 | 土師器(坏・甕・甑)、須恵器(坏・蓋・長頸瓶・短頸壺・甕)、陶器(碗)、土製品(紡錘車・支脚)、石器・石製品(石鏃・砥石・紡錘車・支脚)、鉄製品(刀子・釘・鎌)、自然遺物(馬歯・カキ殻) |
調査の成果
date on: 2022.07
昨年度に引き続き、平安時代の集落跡と複数の炉跡を確認しました。炉跡は、これまでの調査も含めて13基を確認していることから、大規模な生産活動が行われていたと考えられます。用途や時期についてははっきりとはしていません。平安時代の竪穴建物跡から、「塩女ヵ」や「大釜」と墨書された土器が出土しており、集落の性格を考察する上で重要な資料になると考えられます。
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調査区の全景
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大型の炉跡
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墨書された文字「塩女ヵ」(赤外線写真)
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「大釜」と墨書された須恵器坏
調査の状況
date on: 2022.06
先月に引き続き、平安時代の竪穴建物跡の調査を行いました。多数の遺物が出土しており、壺G(つぼジー)の愛称で呼ばれる須恵器の長頸瓶が、完形で出土しました。この土器の用途については、税として納める鰹の煮汁容器説、東北へ派遣された兵士・官人の水筒説、仏具の花瓶説などの諸説があり、とても興味深い資料といえます。
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「壺G」の出土状況
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須恵器の長頸瓶「壺G」
調査の状況
date on: 2022.05
昨年度に続き調査を開始しました。4・5月は平安時代の竪穴建物跡の調査を行いました。建物跡の壁際から須恵器や土師器の坏が多く出土し、3枚重なった状態で出土したものもありました。これらの土器の中には、側面に「大田郷ヵ」と記された墨書土器が含まれています。大田郷は古代の地名で、現在の常陸太田市付近にあったと考えられています。
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壁際から出土した土器
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「大田郷ヵ」と墨書された土器