発掘遺跡一覧

下河原崎谷中台遺跡

しもかわらざきやなかだいいせき

所在地 茨城県つくば市下河原崎字谷中台696番地ほか
立地 つくば市の南西部,西谷田川左岸の標高15~24mほどの台地縁辺部
調査期間 2020年4月1日~7月31日
調査面積 8,787㎡
主な時代 旧石器時代縄文時代古墳時代江戸時代
主な遺構 縄文土器(深鉢),土師器(坏·高坏·鉢·甕),須恵器(坏),石器(ナイフ形石器·掻器·石鏃·敲石·磨石·打製石斧·磨製石斧·石錘·剥片·石核),石製品(有孔円板·剣形·臼玉),ガラス製品(勾玉)
主な遺物 縄文土器(深鉢),土師器(坏·高坏·鉢·甕),須恵器(坏),石器(ナイフ形石器·掻器·石鏃·敲石·磨石·打製石斧·磨製石斧·石錘·剥片·石核),石製品(有孔円板·剣形·臼玉),ガラス製品(勾玉)

調査の成果

date on: 2020.07

4月から開始した調査が終了しました。調査の結果,台地上には古墳時代の集落跡が広がり,台地縁辺部から斜面部では旧石器時代の石器製作跡,縄文時代早期の炉穴,近世の炭焼窯を確認しました。中でも特筆されるのは,台地縁辺部に沿うように広範囲にわたって確認できた旧石器時代の石器製作跡です。黒曜石・瑪瑙・デイサイト製のナイフ形石器や,頁岩・瑪瑙製の掻器などの石器のほか,黒曜石・頁岩・瑪瑙・黒色安山岩・トロトロ石・チャートなどの剥片類や礫が数多く出土しており,出土総点数は約2800点です。 これまでの調査成果も合わせると県内でも有数の旧石器時代の遺跡であると考えられます。

  • 第12号石器集中地点 調査作業風景

  • 下河原崎谷中台遺跡全景 北西から

調査の状況

date on: 2020.06

調査区中央部の台地縁辺部から斜面部にかけて,縄文時代早期の炉穴を20基ほど確認しました。炉穴は作り替えが行われ,複雑な形状をしています。炉床面は赤く焼けており,当時の人々が使用した様子が想像されます。また,斜面部では,近世以降に炭焼きに使用されたと考えられる窯跡を2基確認しました。壁や煙出しの部分には構築材として瓦や石が使用されている様子が分かりました。

  • 縄文時代の重複する炉穴

  • 壁や底面が赤く焼けた炭焼窯

調査の状況

date on: 2020.05

遺構確認作業が終了し,5月から本格的に発掘調査を開始しました。調査区北部台地上の平坦部では古墳時代中期竪穴建物跡などを確認しており,集落が分布していることが分かりました。北壁に竈が付設されている第37号竪穴建物跡では,床面近くから薄い緑色をしたガラス製の勾玉が出土しました。

  • 北壁に竈が付設された竪穴建物跡

  • 床面から出土したガラス製の勾玉

つくば上河原崎事務所

〒300-2661 茨城県つくば市上河原崎681番地