古房地遺跡
こぼうちいせき
所在地MAP
所在地 | 日立市大みか町 |
---|---|
立地 | 日立市南東部、茂宮川左岸の標高10~20mの海岸段丘上 |
調査期間 | 2024年4月1日~7月31日 |
調査面積 | 1,403㎡ |
主な時代 | 古墳時代奈良時代平安時代 |
主な遺構 | 土師器(坏・高台付坏・皿・甕・甑・高坏・椀)、須恵器(坏・双耳坏・蓋・盤・甕・甑・提瓶)、石器・石製品(砥石・紡錘車未成品)、金属製品(鎌・小鎌・刀子・鉋・罫書針・鉄素材)、銭貨(寛永通宝)、自然遺物(馬骨) |
主な遺物 | 土師器(坏・高台付坏・皿・甕・甑・高坏・椀)、須恵器(坏・双耳坏・蓋・盤・甕・甑・提瓶)、石器・石製品(砥石・紡錘車未成品)、金属製品(鎌・小鎌・刀子・鉋・罫書針・鉄素材)、銭貨(寛永通宝)、自然遺物(馬骨) |
調査の成果
date on: 2024.08
調査が終了しました。古墳時代から平安時代の竪穴建物跡や掘立柱建物跡などを確認しました。古墳時代の第13号竪穴建物跡からは、馬の顎の骨や提瓶(ていへい・さげべ)という水筒のような形の須恵器が出土しました。焼失したと考えられる第9号竪穴建物跡からは、「佐都郷(さとごう)」と墨書された土師器皿が出土しました。「佐都郷」とは里川流域の常陸太田市茅根町周辺と考えられます。双耳坏や郷名が墨書された土器などの貴重な資料が出土したことから、集落の性格を考察する上で重要な資料になると考えられます。
-
後半の調査区近影(鉛直から)
-
「佐都郷」と墨書された土師器皿
-
第13号竪穴建物跡から出土した提瓶
-
提瓶
調査の状況
date on: 2024.07
4~6月中旬までの前半の調査では、古代の竪穴建物跡11棟や掘立柱建物跡1棟をはじめ、土坑15基、溝跡3条などを確認しました。遺存状況の良好な遺構は、覆土が1m以上のものもありました。第11号竪穴建物跡からは、双耳坏(そうじはい)という、県北地域では珍しい須恵器が出土しました。また、第9号竪穴建物跡は焼失したと考えられ、炭化材や土器片が数多く出土しました。
6月下旬からは後半の調査が始まりました。今後も調査を継続していきます。
-
空撮による調査区遠景(北から)
-
空撮による調査区近景(鉛直から)
-
平安時代の第9号竪穴建物跡と出土遺物
-
第11号竪穴建物跡から出土した双耳坏(そうじはい)
調査の状況
date on: 2024.06
奈良時代、平安時代のムラの跡を調査しています。
第5号竪穴建物跡の調査では、建物跡を覆っている1mの土を取りのぞいたところで建物の床を確認しました。床は、貼り床といって一度深く掘りこんだ所を平坦に埋め戻し、その上面を踏み固めて造られていました。当時の人々がどのように建物を造ったのかがよくわかる事例です。
-
竪穴の深さが1mもある第5号竪穴建物跡
-
第5号竪穴建物跡の内部施設の調査