発掘遺跡一覧

塔ノ内南遺跡

とうのうちみなみいせき

所在地 茨城県筑西市内淀613-1番地ほか
立地 筑西市の東部,桜川の支流である観音川右岸の標高約30mの微高地上
調査期間 2019年4月1日~10月31日
調査面積 13,500㎡
主な時代 縄文時代古墳時代奈良時代鎌倉時代室町時代
主な遺構 縄文土器(深鉢・壺),土師器(坏・椀・坩・器台・高坏・壺・甕・甑),須恵器(坏・高台付坏・蓋・高坏・壺・提瓶・甕),土師質土器(小皿・内耳鍋),陶器(皿・花瓶・甕),土製品(土玉・紡錘車・支脚・勾玉・臼),石器(鏃・敲石・凹石・紡錘車・砥石),石製品(勾玉・臼玉・五輪塔),金属製品(刀子・鏃・鎌・斧・釘・馬具・鋺・耳環・銭貨)
主な遺物 縄文土器(深鉢・壺),土師器(坏・椀・坩・器台・高坏・壺・甕・甑),須恵器(坏・高台付坏・蓋・高坏・壺・提瓶・甕),土師質土器(小皿・内耳鍋),陶器(皿・花瓶・甕),土製品(土玉・紡錘車・支脚・勾玉・臼),石器(鏃・敲石・凹石・紡錘車・砥石),石製品(勾玉・臼玉・五輪塔),金属製品(刀子・鏃・鎌・斧・釘・馬具・鋺・耳環・銭貨)

調査の成果

date on: 2019.10

塔ノ内南遺跡の調査が終了しました。この遺跡の集落としての最盛期は古墳時代後期で,6世紀末葉から7世紀末葉の間に約130棟の竪穴建物が建てられ,県西地域でも大規模な集落であったことが分かりました。竪穴建物跡からは,過去の調査と同様に,現在の栃木県から埼玉県などの地域からの搬入品と思われる,精緻な作りの土師器が出土しました。また,東西に100m,南北に80m以上の範囲を溝によって方形に区画していました。溝の内側には掘立柱建物跡や柱穴列,井戸跡が確認され,中世の人々が生活していた様子が分かります。

  • 遺跡の遠景(南西から)

調査の状況

現在,竪穴建物跡や掘立柱建物跡の調査を行っています。この遺跡唯一の縄文時代の竪穴建物跡からは,縄文土器がほぼ完形で出土しました。古墳時代後期の竪穴建物跡は130棟以上確認されており,土師器や須恵器,耳環が出土しました。第90号竪穴建物跡のカマドの脇には,土器が多量に捨てられていました。また,掘立柱建物跡は,現在10棟確認されており,そのうちの1棟は庇付の建物でした。

  • 第110号竪穴建物跡から出土した縄文土器

  • 第90号竪穴建物跡から出土した土器

  • 庇付きの第8号掘立柱建物跡

  • 銅製耳環(第52号竪穴建物跡出土)

調査の状況

調査区内から多くの竪穴建物跡を確認しました。古墳時代後期の竪穴建物跡からは,土師器の坏や甕の完形品が出土しています。今後は,古墳時代後期同士の重なり合っている竪穴建物跡の調査を進めていきます。

  • 重なり合っている第4・12号竪穴建物跡

  • 第8号竪穴建物跡から出土した土師器

筑西事務所

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