発掘遺跡一覧

姥久保遺跡

うばくぼいせき

所在地 茨城県かすみがうら市東野寺字姥久保87-4ほか
立地 かすみがうら市の北東部,恋瀬川右岸の標高10~20mの台地上
調査期間 2020年10月1日~2021年1月31日
調査面積 1,199㎡
主な時代 縄文時代古墳時代平安時代江戸時代
主な遺構 縄文土器,弥生土器,土師器,手捏ね土器,須恵器,灰釉陶器,緑釉陶器,陶器,磁器,土製品(土玉・紡錘車・瓦・塼・羽口),石器(石鏃・砥石・紡錘車・台石),金属製品(鉄鏃・鉄斧・刀子・馬具・釘・紡錘車・不明鉄製品・匙・刀装具),鉄滓
主な遺物 縄文土器,弥生土器,土師器,手捏ね土器,須恵器,灰釉陶器,緑釉陶器,陶器,磁器,土製品(土玉・紡錘車・瓦・塼・羽口),石器(石鏃・砥石・紡錘車・台石),金属製品(鉄鏃・鉄斧・刀子・馬具・釘・紡錘車・不明鉄製品・匙・刀装具),鉄滓

調査の成果

date on: 2021.01

今年度の調査が終了しました。平安時代の集落跡が遺跡範囲の南側まで続いていることが確認できました。匙が出土した第116号竪穴建物跡からは,人面を墨で描いた甕が出土しました。この人面墨書土器はマツリに使われたものと考えられます。大きな竈を持つ竪穴建物跡には二つの甕が支脚として利用されていました。一つは南関東で使われるタイプです。東海地方の陶器や須恵器も出土しており,他地域で使用される道具が確認できました。このほか,寺院などで使用される塼(せん:古代のレンガ・タイル)や,馬具・刀装具といった金属製品など,希少な遺物を確認することができました。

  • 甕に描かれた人面墨書

  • 二つの甕を支脚として利用した竈

  • 支脚として使用された甕(右側が南関東の甕)

調査の状況

date on: 2020.12

調査区の中央部に位置する幅約2mの南北に延びる溝跡を調査しました。上層から,平安時代の土師器や須恵器が多量に出土しました。その中に混じって,東海地方で製作された灰釉陶器(椀・瓶)や,マツリに用いたと考えられる手捏土器も出土しました。

  • 溝跡から土器が多量に出土した様子

  • 溝跡から出土した平安時代の土器

調査の状況

date on: 2020.11

平安時代の第116号竪穴建物跡から匙の先と考えられる銅製品が出土しました。銅匙の出土については,つくば市明石遺跡からは匙の可能性のある銅製品が出土しており,希少なものです。また,この竪穴建物跡からは,須恵器の短頸壺も出土しました。これらの遺物から,当地の周囲には仏教に関わる人物がいたことが考えられます。

  • 第116号竪穴建物跡の遺物出土状況

  • 第116号建物跡から出土した匙の先

調査の状況

date on: 2020.10

10月から姥久保遺跡の調査が始まりました。古墳時代の竪穴建物跡や奈良・平安時代の竪穴建物跡,土坑,溝跡などを調査しています。奈良・平安時代と考えられる土坑を複数基確認しており,その中には,多量の須恵器が出土した土坑や釘・斧などの鉄製品が出土した土坑があります。

  • 須恵器が出土した土坑の調査

  • 完全な形で出土した鉄斧

かすみがうら事務所

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