姥久保遺跡
うばくぼいせき
所在地 | 茨城県かすみがうら市市川字宅地後18-1ほか |
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立地 | かすみがうら市の北東部,恋瀬川右岸の標高10~20mの台地上 |
調査期間 | 2019年6月1日~9月30日 |
調査面積 | 1,004㎡ |
主な時代 | 縄文時代古墳時代奈良時代平安時代室町時代 |
主な遺構 | 縄文土器(深鉢),土師器(坏・高台付坏・高台付椀・高坏・甕・甑・ミニチュア土器),須恵器(坏・高台付坏・盤・高盤・鉢・甕・甑・円面硯),灰釉陶器(椀),緑釉陶器(皿),土製品(土玉・管状土錘),石器・跡製品(鏃・磨製石斧・砥石),鉄器・鉄製品(鏃・鋤先・刀子・釘),瓦(丸瓦・平瓦),銭貨(寛永通宝) |
主な遺物 | 縄文土器(深鉢),土師器(坏・高台付坏・高台付椀・高坏・甕・甑・ミニチュア土器),須恵器(坏・高台付坏・盤・高盤・鉢・甕・甑・円面硯),灰釉陶器(椀),緑釉陶器(皿),土製品(土玉・管状土錘),石器・跡製品(鏃・磨製石斧・砥石),鉄器・鉄製品(鏃・鋤先・刀子・釘),瓦(丸瓦・平瓦),銭貨(寛永通宝) |
調査の成果
6月から開始した調査が終了ました。調査の結果,竪穴建物跡33棟などを確認し,出土した遺物などから古墳時代から平安時代にかけて集落が営まれていたことが分かりました。古い竪穴建物の廃絶後,同じ場所に次々と新しい竪穴建物が作られていったことが当遺跡の特徴といえます。また,寺院などの屋根に使われていた瓦や役人などが使用していたと考えられる円面硯,鉄製の鋤先などの遺物も多く出土しており,この集落の性格を考えるうえで貴重な資料となります。
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奈良時代の竪穴建物跡から出土した円面硯や鋤先などの遺物
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次々と建てられた竪穴建物跡
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恋瀬川と霞ケ浦を望む
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調査区全景
調査の状況
現在国道6号の南側にあたる4区を中心に調査を進めています。緩やかな斜面に次々と建物などがつくられた様子を確認しました。平安時代の第79号竪穴建物跡は北側の3分の1ほどが後世の土地改変によって失われてしまっていますが,残存している部分からは「田」と墨書された土師器の椀と皿が出土しました。
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第79号竪穴建物跡遺物出土状況(東から)
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「田」と墨書された土師器
調査の状況
重機による表土除去と遺構確認作業が終了し,本格的な調査が始まりました。当遺跡は平成19・20年度にも調査が行われており,古墳時代から平安時代の集落跡を確認しています。今回は,国道6号線をはさんで,2か所で調査を行っています。前回の調査でも確認された奈良・平安時代のものと考えられる遺物が出土しており,集落が広がっているものとみられます。
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土に埋もれた遺構を確認する作業
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国道6号南側の遺構確認状況(南西から)