発掘遺跡一覧

小馬様台遺跡

こまさまだいいせき

所在地 茨城県牛久市城中町小馬様台1624番地ほか
立地 牛久市の西部,稲荷川と根古屋川に挟まれた標高約25mの台地縁辺部
調査期間 2018年1月1日~3月31日
調査面積 2,091㎡
主な時代 古墳時代
主な遺構 縄文土器(深鉢),土師器(坏・壺),須恵器(瓶・甕),土師質土器(焙烙),陶器(碗・皿・瓶・甕・擂鉢),磁器(瓶),土製品(土器片錘・紡錘車),石器(剥片)
主な遺物 縄文土器(深鉢),土師器(坏・壺),須恵器(瓶・甕),土師質土器(焙烙),陶器(碗・皿・瓶・甕・擂鉢),磁器(瓶),土製品(土器片錘・紡錘車),石器(剥片)

調査の成果

29年度の調査が終了しました。古墳の埋葬施設は1か所で,規模は長軸約3m,短軸約2m,内部構造はすでに石材が抜き取られていたため不明ですが,掘方の形状や雲母片岩と呼ばれる石材片が出土していることから,箱式石棺だった可能性が考えられます。古墳が築造された時期は,埋葬施設が墳丘の裾部に位置しているという特徴から,古墳時代の終わり頃(約1,400年前)のものと考えられます。今回の調査で,これまで目視できなかった古墳の存在を確認し,写真や図面などの記録に残すことができました。

  • 埋葬施設と石材片

  • 埋葬施設の掘方完掘状況

  • 空から見下ろした古墳

  • 空から見た当遺跡(奥は牛久沼)

調査の状況

今年度に調査区域の中央部を調査し,次年度以降に北部と南部を調査する予定です。重機による表土除去作業後に遺構確認作業を行った結果,古墳の周囲に掘られた円形の周溝が姿を現しました。墳丘の盛土は後世の土地改変によって残存していませんが,周溝の規模から直径約20mと考えられます。当遺跡の周辺では,明神塚古墳群,山王塚古墳,水神塚古墳などの古墳が知られています。今回の調査によって,当地域の歴史に新たな発見が加わることを期待しています。

  • 関東ローム層上での遺構確認作業

  • 地中に埋もれていた周溝(黒色土部分)

牛久事務所

〒300-1221 茨城県牛久市牛久町2393-1番地