発掘遺跡一覧

小鶴西遺跡

こづるにしいせき

所在地MAP

所在地 東茨城郡茨城町小鶴字西1331-1ほか
立地 茨城町北西部、涸沼川左岸の標高5~6mの微高地上
調査期間 2024年12月1日〜2025年3月31日
調査面積 1,447㎡
主な時代 縄文時代弥生時代古墳時代平安時代
主な遺構 縄文土器、弥生土器、土師器、須恵器、土師質土器
主な遺物 縄文土器、弥生土器、土師器、須恵器、土師質土器

調査の状況

date on: 2025.03

南部の調査区では弥生時代と平安時代の集落跡の調査を行いました。弥生時代の第32号竪穴建物跡の規模は長軸4.2m、短軸3.2mの長方形で、中央部には石を配した炉と4本の柱の跡が確認できました。北東壁際からは、高さ約6㎝のめずらしい双口の弥生土器が出土しました。

平安時代の竪穴建物跡からは、墨書土器が多数確認できました。第34号竪穴建物跡からは「前家」「□真」「笠」などが、第37号竪穴建物跡からは「摩南ヵ」などの墨書土器が出土しました。当遺跡の南方約1㎞には同時期の集落跡である奥谷遺跡が所在しており、多くの墨書土器が出土していることから、関連性が考えられます。

  • 弥生時代の第32号竪穴建物跡

    弥生時代の第32号竪穴建物跡

  • 出土した双口の弥生土器

    出土した双口の弥生土器

  • 安時代の竪穴建物跡から出土した墨書土器(上段:左「□真」中央「前家」右「笠」) (下段:「摩南ヵ」)

    平安時代の竪穴建物跡から出土した墨書土器(上段:左「□真」中央「前家」右「笠」) (下段:「摩南ヵ」)

  • 平安時代の第34号竪穴建物跡

    平安時代の第34号竪穴建物跡

調査の状況

date on: 2025.02

北部の調査区で平安時代の竪穴建物跡を確認しました。規模は長軸1.9m、短軸1.6mとかなり小型の竪穴建物跡です。北壁中央部に竈を付設しており、底面には小型の土師器甕の上に高台付坏が重なった状態で出土しました。土器の下部には焼土が詰まっていること、また土器が被熱していることから、竈にかけた甕の下を支える支脚に転用しものと考えられます。

  • 平安時代の小型の竪穴建物跡

  • 支脚に転用した甕と高台付坏

調査の状況

date on: 2025.01

12月から小鶴西遺跡の調査を開始しました。表土除去を終了した調査区からは、長軸1.2m、短軸0.7mの楕円形の土坑から馬骨が出土しました。馬骨は背骨と肋骨以外はほぼ残っており、出土状況から埋葬されたものと考えられます。残念ながら、その他の遺物が出土していないため、埋葬の時期などは不明です。

  • 表土除去を終えた調査区

  • 埋葬された馬

茨城町事務所

〒311-3107 茨城県東茨城郡茨城町小鶴1320付近