山王前遺跡
さんのうまえいせき
所在地 | 茨城県牛久市城中町山王前310-3番地 |
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立地 | 牛久市の西部,根古屋川右岸の標高約13mの谷津斜面 |
調査期間 | 2018年1月1日~3月31日 |
調査面積 | 800㎡ |
主な時代 | 縄文時代室町時代 |
主な遺構 | 縄文土器(深鉢),土師器(甕),土師質土器(鍋),陶器(皿・瓶・甕・擂鉢),石器(鏃・磨石・砥石),鉄滓 |
主な遺物 | 縄文土器(深鉢),土師器(甕),土師質土器(鍋),陶器(皿・瓶・甕・擂鉢),石器(鏃・磨石・砥石),鉄滓 |
調査の成果
29年度の調査が終了しました。調査の結果,溝跡や段切状遺構などを確認しました。出土遺物から,室町時代の終わり頃の遺構と考えられます。これらの遺構は,近接する牛久城との関連がが考えられます。また,谷津堆積土の下層では,縄文時代早期から始まる遺物包含層が形成されていることがわかりました。30年度には台地上を調査する予定です。
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斜面を整形した段切状遺構
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溝跡から出土した陶器の皿
調査の状況
今年度は,全調査区域のうち斜面部のみを調査しています。近接した小馬様台遺跡の表土除去終了後,当遺跡の表土除去作業を開始しました。遺構確認作業の結果,土坑や溝跡などの遺構を確認しました。厚く堆積した谷津の埋没土からは,台地縁辺部の集落跡から流れ込んだとみられる土器片のほか,鍛冶で排出された鉄滓などが出土しています。調査区域周辺の地形を見ると,斜面が急傾斜に整形されたとみられる場所もあることから,牛久城跡との関連も考えながら調査を進めています。
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調査区域周辺の地形
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出土した鉄滓