発掘遺跡一覧

島名境松遺跡

しまなさかいまついせき

所在地 茨城県つくば市島名字境松3764-2番地ほか
立地 つくば市の南西部,東谷田川右岸の標高約23mの台地上
調査期間 2019年11月1日~2020年3月31日
調査面積 10,124㎡
主な時代 旧石器時代縄文時代古墳時代
主な遺構 縄文土器(深鉢・注口土器・小形壺),土師器(坏・高坏・甕・坩・壺),須恵器(高坏),土製品(土器片円盤・有孔円盤・土器片錘・支脚),石器(ナイフ形石器・石鏃・石匙・打製石斧・磨製石斧・石皿・凹石・磨石・敲石・石錘・剥片),石製品(石棒)
主な遺物 縄文土器(深鉢・注口土器・小形壺),土師器(坏・高坏・甕・坩・壺),須恵器(高坏),土製品(土器片円盤・有孔円盤・土器片錘・支脚),石器(ナイフ形石器・石鏃・石匙・打製石斧・磨製石斧・石皿・凹石・磨石・敲石・石錘・剥片),石製品(石棒)

調査の成果

date on: 2020.03

11月から始まった調査が終了しました。調査によって,縄文時代中期後葉と古墳時代中・後期の竪穴建物跡38棟などが確認できました。多くの縄文時代の竪穴建物跡は,中央部の床を深く掘りくぼめた地床炉を設け,土中の奥深くまで赤く焼けていました。また,周囲には貯蔵用と考えられる円筒状の土坑も多く確認し,第1519号土坑からは完形の縄文土器の深鉢と注口土器が出土しました。また,古墳時代後期の焼失した竪穴建物跡からは,搬入品と考えられる須恵器の高坏が出土しております。

  • 筑波山を望む調査区遠景(南から)

  • 土坑から出土した完形の縄文土器の深鉢

調査の状況

date on: 2020.02

縄文時代中期後葉の集落跡の調査を引き続き行っております。第135号竪穴建物跡は長径約6mの楕円形をしており,中央部には長径1mほどの楕円形をした大きな炉が付設されています。また,掘りくぼめられる形状をした第13号炉跡から完形の石皿が出土しました。ドングリやトチノミなどの木の実を石皿ですりつぶして食べていたのでしょう。縄文時代の人々の生活の様子が想像されます。

  • 大きな炉をもつ第135号竪穴建物跡

  • 完形の石皿が出土した第13号炉跡

調査の状況

date on: 2020.01

先月に引き続き,縄文時代の遺構の調査を進めています。第1433号土坑の底面からは,廃棄されたと考えられる多量の縄文土器片や凹石が出土しました。また,第116号竪穴建物跡の柱穴からは,小形の磨製石斧や縄文土器の深鉢が横たわって出土しました。遺構や出土した遺物の多くは,縄文時代中期後葉のもので,貴重な資料となります。

  • 底面から土器片が多量に出土した土坑

  • 柱穴から深鉢が出土した竪穴建物跡

調査の状況

date on: 2019.12

現在は縄文時代の竪穴建物跡や土坑を中心に調査を進めています。竪穴建物跡の中央には掘りくぼめられた地床炉が確認されており,赤く焼けていることから,よく使用されていたことがわかりました。また,中央に柱穴のような掘り込みがある円筒状の土坑も確認されています。

  • 中央部に炉を持つ縄文時代の竪穴建物跡

  • 底面に柱穴のような掘り込みが確認された土坑

調査の状況

date on: 2019.11

当遺跡の調査は,昨年度に引き続き今回で4回目となります。これまでの調査では,縄文時代と古墳時代の集落跡や墓域が確認されています。今回は,縄文時代と古墳時代の遺構を確認しており,現在は,調査区南部の調査しています。古墳時代中期と後期の竪穴建物跡からは土師器の坏や甕,須恵器の高坏などが出土しました。今後は,縄文時代の遺構の調査を進めていく予定です。

  • 完掘した第113号竪穴建物跡

  • 第15号竪穴建物跡から出土した土師器

つくば島名事務所

〒300-2655 茨城県つくば市島名1679-1番地