船玉台遺跡
ふなたまだいいせき
所在地 | 茨城県小美玉市大谷字船玉台579番地3ほか |
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立地 | 小美玉市の北西部,園部川左岸の標高約26mの台地上 |
調査期間 | 2017年10月1日~2018年3月31日 |
調査面積 | 5,354㎡ |
主な時代 | 縄文時代古墳時代室町時代 |
主な遺構 | 縄文土器(深鉢),土師器(坏・甕),土師質土器(小皿・擂鉢・内耳鍋),石器(砥石),銭貨 |
主な遺物 | 縄文土器(深鉢),土師器(坏・甕),土師質土器(小皿・擂鉢・内耳鍋),石器(砥石),銭貨 |
調査の成果
調査が終了し,縄文時代の陥し穴6基や古墳時代の竪穴建物跡3棟,中世の溝跡5条,地下式坑8基,整地遺構1か所などを確認しました。特に,調査区の西部では,3棟重なった状態で古墳時代の竪穴建物跡を確認したほか,中世の溝跡や地下式坑のほかピット群が集中していることを確認しました。
今回の調査では,当遺跡は,縄文時代には狩猟の場として活用され,古墳時代以降も断続的に土地利用がなされてきたことが分かりました。
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3棟重なるように確認された竪穴建物跡
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調査終了状況(西部)
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調査終了状況(全景)
調査の状況
現在調査区西側の調査を進めています。このエリアでは,2棟の古墳時代の竪穴建物跡を確認しました。どちらの竪穴建物跡も後世の耕作などにより上部が削平されていますが,第1号竪穴建物跡からは,古墳時代の土師器が出土したほか,床から炭化材や焼土が出土しました。このことから上屋などが焼失した建物跡と考えられます。また,深さが90cmほどある柱穴も4か所確認しました。
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第1号竪穴建物跡から出土した土師器の坏
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工夫した自作の道具を使っての柱穴の調査
調査の状況
重機による表土除去作業が終了し,遺構確認作業と遺構の掘り込みを始めました。当遺跡では,溝跡から主に中世の土師質土器が出土しています。当地域の歴史に新たな発見が加わることを期待しながら調査を進めていきます。
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ジョレンを使った遺構確認作業
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溝跡から出土した土師質土器(内耳鍋)など