赤太郎遺跡
あかたろういせき
所在地 | 茨城県稲敷郡阿見町大字吉原字山中1279番地ほか |
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立地 | 阿見町の南部,桂川左岸の標高約25mの台地上 |
調査期間 | 2016年1月1日~3月31日 |
調査面積 | 3,565㎡ |
主な時代 | 古墳時代江戸時代 |
主な遺構 | 土師器(椀・高坏・壺・甕・坩),石器・石製品(鏃・紡錘車・砥石・勾玉・剣形品・有孔円板),金属製品(銭貨・刀子),自然遺物(炭化種子) |
主な遺物 | 土師器(椀・高坏・壺・甕・坩),石器・石製品(鏃・紡錘車・砥石・勾玉・剣形品・有孔円板),金属製品(銭貨・刀子),自然遺物(炭化種子) |
調査の成果
3か月間の調査が終了しました。確認した竪穴建物跡9棟は,全て古墳時代中期に属するもので,土師器の椀・高坏・坩・甕などが出土しました。これらのことから,前回の調査で確認した古墳時代中期の集落が北部に広がっていたことが明らかになりました。
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調査区全景
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出土した遺物
調査の状況
2月から遺構の本格的な掘り込みを進めています。竪穴建物跡は6棟の調査が終わりました。確認できた竪穴建物跡は全て古墳時代中期のもので,これまでの調査で確認した竪穴建物跡と同じ時期であることから,集落が北に広がっていたことが分かりました。
また,井戸跡が3基が確認できました。井戸跡は2m以上の深さがあり,遺物が出土していないので時期は不明ですが,現代のような機材がない時代に手掘りで掘ったことが想像でき,生活に欠かせない水を得るための人々の苦労が伝わってきます。
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古墳時代の建物跡を掘り込む補助員
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深さ2mを超える井戸跡
調査の状況
1月から調査を開始しました。今回は,平成22,23年度に続く3度目の調査となります。
これまでの調査で,当遺跡は5世紀の前葉から中葉にかけての短期間に集落が営まれていたことが分かっています。また,祭祀に関わる遺物である,石製の臼玉や有孔円板,剣形品などが出土しています。
現在,表土除去及び遺構確認が終わり,竪穴建物跡10棟などを確認しました。今回の調査で,これまでの調査成果と同様の遺構や遺物を確認できると考えています。
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遺構確認をする発掘補助員
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調査区域中央部の遺構確認状況