発掘遺跡一覧

那珂西遺跡・那珂西城跡

なかさいいせき・なかさいじょうあと

所在地 茨城県東茨城郡城里町那珂西
立地 城里町南東部、那珂川と西田川に挟まれた標高約40mの台地上
調査期間 2021年12月1日~2022年3月31日
調査面積 617㎡
主な時代 縄文時代古墳時代平安時代室町時代
主な遺構 縄文土器(深鉢)、土師器(坏・甕・鉢)、須恵器(坏・蓋)、陶器(鉢)、石器(砥石)、鉄製品(鎌・鎹)
主な遺物 縄文土器(深鉢)、土師器(坏・甕・鉢)、須恵器(坏・蓋)、陶器(鉢)、石器(砥石)、鉄製品(鎌・鎹)

調査の成果

date on: 2022.03

本年度の調査が終了しました。調査区北部の土塁は調査区の中央部で切岸に壊され改修され、改修後は別の土塁と堀が構築されたことが分かりました。この土塁と堀もやがて埋め戻され、帯曲輪が構築されます。水戸方面を意識して改変していることから、この地点は城の防御の要所であったことが分かります。次年度は新たに確認した土塁と堀の調査をおこなう予定です。
※ 切岸(きりぎし)=敵の侵入を防ぐための人工的な急斜面
※ 帯曲輪(おびぐるわ)=守備力を強化するために造られる帯状の区画

  • 新たに確認された土塁と堀

  • 那珂西城跡の空中写真(水戸方面を望む)

調査の状況

date on: 2022.02

調査区の北部に残存していた那珂西城跡の土塁は、曲輪の内側に向かって傾斜面を設けるように土盛りをし、版築しながら構築していることが分かりました。この構築法を用いることで、土塁の外側への崩落を防ぐ工夫をしていたと考えられます。土塁の構築土を除去した下面からは、縄文時代の陥し穴や貯蔵穴を確認し、古墳時代よりも以前から土地が利用されていたことが分かりました。

  • 調査区北部の土塁構築層
    (写真右方向が土塁の外側)

  • 縄文時代の貯蔵穴

調査の状況

date on: 2021.12

12月から調査を始めました。調査区の北端部、那珂西城跡の土塁が消滅している部分から表土除去を行い、竪穴建物跡2棟などを確認しました。2020年度に調査を行った北西部から集落跡が広がっていると考えられます。現在、土塁の表土除去やトレンチの掘削作業を進めています。1月は、那珂西城跡の調査を進めます。

  • 竪穴建物跡の遺物出土状況

  • 土塁の表土除去・トレンチ掘削作業

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