須賀下東遺跡
すがしたひがしいせき
所在地 | 茨城県鉾田市野友須賀下859-1番地ほか |
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立地 | 鉾田市の中央部,巴川右岸の標高約20mの台地上 |
調査期間 | 2018年4月1日~5月31日 |
調査面積 | 1,710㎡ |
主な時代 | 縄文時代古墳時代奈良時代平安時代江戸時代 |
主な遺構 | 縄文土器(深鉢),土師器(坏・高坏・甕),須恵器(坏・高台付坏・甕・長頸瓶),土製品(支脚・羽口・管状土錘・土玉),石器(石鏃),石製品(砥石・金床石),金属製品(刀子・釘・鎌・鉄斧),鍛冶関連遺物(鉄滓・椀状滓・粒状滓・鍛造剥片) |
主な遺物 | 縄文土器(深鉢),土師器(坏・高坏・甕),須恵器(坏・高台付坏・甕・長頸瓶),土製品(支脚・羽口・管状土錘・土玉),石器(石鏃),石製品(砥石・金床石),金属製品(刀子・釘・鎌・鉄斧),鍛冶関連遺物(鉄滓・椀状滓・粒状滓・鍛造剥片) |
調査の成果
昨年度の調査に引き続き,4月から再開した調査が終了しました。調査の結果,古墳時代の竪穴建物跡3棟,鍛冶工房跡1棟,奈良時代の竪穴建物跡5棟,平安時代の竪穴建物跡1棟をはじめ,縄文時代の土坑や江戸時代の道路跡などを確認しました。今回の調査で特に注目される成果は2つあります。1つは古墳時代後期の第41号竪穴建物跡で,建物の南東コーナー部に竈がつくられ,そのすぐ隣は壁が大きく張り出して貯蔵穴を設けていました。張り出し貯蔵穴は,竈の正面に位置するのが一般的で,隣り合っていることは珍しいため興味深い発見といえます。2つ目は,昨年の調査に続き,鍛冶工房跡を確認したことです。今回確認した第2号鍛冶工房跡は古墳時代後期のもので,形状は長方形です。内部には鍛冶炉2基と,その間に一般的な炉1基が設けられており,1列に並ぶように配置されていました。当集落では,古墳時代後期から鍛冶技術をもつ工人が活動し,集落の発展を支えた後,平安時代に再び鍛冶工房での活動が認められるように,鉄と縁の深い遺跡であったことが明らかになりました。
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調査区遠景(南から撮影)
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調査区全景
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竈と貯蔵穴が隣り合う第41号竪穴建物跡(北から撮影)
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長方形の第2号鍛冶工房跡(北から撮影)