報告書

大谷貝塚

書名ふりがな おおやかいづか
書名 大谷貝塚
副書名かな こくどう125ごうおおやばいぱすけんせつじぎょうにともなうまいぞうぶんかざいちょうさほうこくしょ
副書名 国道125号大谷バイパス建設事業に伴う埋蔵文化財調査報告書
巻次 2
シリーズ名 茨城県教育財団文化財調査報告
シリーズ番号 317
編著者名 駒澤悦郎/成島一也/作山智彦
編集・発行機関 財団法人茨城県教育財団
発行年月日 20090323
郵便番号 〒310-0911
住所 茨城県水戸市見和1丁目356番地の2
電話番号 029-225-6587
遺跡名ふりがな おおやかいづか
遺跡名 大谷貝塚
所在地ふりがな いばらきけんいなしきぐんみほむらおおあざおおや
遺跡所在地 茨城県稲敷郡美浦村大字大谷881番地ほか
遺跡北緯度 36度00分01秒
東経度 140度18分47秒
遺跡標高 18.5~24.5m
調査期間 20060401-20070331,20070401-20071231
調査面積 7664㎡
調査原因 国道125号大谷バイパス建設事業に伴う事前調査
種別 包蔵地/集落跡
時代 旧石器時代縄文時代弥生時代古墳時代平安時代鎌倉時代南北朝時代室町時代安土桃山江戸時代時期不明
遺構と遺物

旧石器:石器(ナイフ形石器,石刃)
縄文:竪穴住居跡7軒,炉穴2基,炉跡2基,土坑437基,土坑墓1基,斜面貝層1か所/縄文土器(深鉢・浅鉢・蓋・器台・有孔鍔付土器・小形土器・特殊土器),石器(石鏃・石匙・掻器・削器・尖頭器・楔形石器・石錐・石核・剥片・研磨器・砥石・打製石斧・磨製石斧・磨石・敲石・凹石・石皿),石製品(石棒・石錘・小玉・浮子・軽石製品・垂飾り),骨角歯牙製品(逆刺付刺突具・刺突具・釣り針・磨製刃器・端平頭棒状角製品・弭形角器・垂飾り・髪針・札状加工品・錐状加工品・ヘラ状加工品・線刻を有する骨・切断痕を有する骨角),貝製品(貝輪・貝輪素材・貝刃・タカラガイ加工品・ツノガイ加工品・貝器),土製品(土器片錘・土器片円盤・耳栓・大珠形土製品・土製垂飾り・スプーン形土製品・土製?状耳飾り・不明土製品),人骨,動物,魚類・貝類遺存体
弥生:竪穴住居跡12軒,土坑9基/弥生土器(壺・甕),土製品(紡錘車)
古墳時代:竪穴住居跡8軒,土坑5基,方墳1基/土師器(坏・高坏・椀・壺・甕・鉢・甑),須恵器(坏・蓋・壺・甕),石製品(剣形模造品・双孔円板・勾玉),土製品(支脚・球状土錘・管状土錘),雲母片岩片
平安:竪穴住居跡2軒,竪穴建物跡6棟,火葬土坑1基,土坑6基,溝跡1条,周溝跡1基/土師器(坏・高台付坏・皿・高台付皿・小皿・壺・甕・鉢・甑),須恵器(坏・高台付坏・壺・甕・甑),土製品(球状土錘・管状土錘・紡錘車)
中世/近世:土坑墓2基,周溝跡1基,溝跡5条,道路跡3条,塚1基/陶器(碗・鉢・擂鉢・甕),磁器(碗・皿),土師質土器(カワラケ・内耳鍋),瓦質土器(鉢),金属製品(銭貨・小刀・小柄・火皿),土製品(泥面子),陶製品(転用砥),石製品(砥石),人骨
不明:土坑46基/陶器(碗),磁器(碗)

特記事項・要約 後期旧石器時代のナイフ形石器や石刃が,後世の遺構覆土などから出土しているため,調査区周辺に石器集中区が存在している可能性がある。斜面貝層は主に縄文時代前期中葉及び中期後葉に形成されており,膨大な縄文土器,骨角歯牙製品や貝製品,シカ・イノシシを主体とする動物遺存体をはじめ,魚類・貝類遺存体が多数出土し,前期の埋葬された人骨も出土している。その他,縄文時代から平安時代に至るまでの集落跡をはじめ,古墳時代後期の方墳や平安時代の火葬墓,中世・近世の土坑墓,塚,溝跡,道路跡などを確認した。各時代における複雑な土地利用の変遷が明らかとなり,集落や墓域が断続的に形成され,信仰や交通を含めた生活の舞台であったことが判明した。特に,縄文時代前期と中期の斜面貝層の調査は,当時の漁労を主体とする生業活動のあり方や,集落を取り巻く自然環境の復元に大きく役立つと考えられる。
  • 大谷貝塚遠景

  • 貝層部の調査