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今月の逸品(2024.1):談義所遺跡出土の2点の注口土器

2024.1.1

発掘・整理遺跡

今回紹介する逸品は、坂東市談義所遺跡の竪穴住居跡から出土した縄文時代後期後葉(約3,500年前)の注口土器2点です。急須のような注ぎ口を持つことから、液体を注ぐために使われたと考えられます。文様の特徴の違いから、左側の土器は、関東地方の特徴をもつ安行1式と呼ばれるものです。右側の土器は、器面が丁寧に磨かれ、瘤のような文様を施した東北地方の特徴をもつ瘤付土器で、東北地方から運ばれてきた土器と考えられます。
関東地方の土器と東北地方から運ばれてきた土器が、同じ住居跡から出土したことは、縄文時代の地域間の交流を考える上で、とても示唆に富むものと言えるでしょう。

竪穴住居跡から出土した縄文土器(注口土器)