今月の逸品(2023.8):中城古墳群出土の須恵器長頸瓶
2023.8.1
発掘・整理遺跡
今回、紹介する逸品は、行方市の中城古墳群の第3号墳から出土したフラスコの形をした長頸瓶です。
この瓶は、古墳時代後期(約1,400年前)に東海地方の湖西窯で焼かれたもので、口径8.8cm、器高24.2cmの大きさです。球形をした体部に、長い頸部を接合して形をつくっています。やや緑色をした釉は、薪の灰が溶けて付着し、自然に発色したものです。
長頸瓶は、古墳から出土することが多いため、被葬者への葬送儀礼に使ったものと考えられます。

中城古墳群出土の長頸瓶